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屋根から白い汚水が!手抜き工事の実態【工場・倉庫改修担当者の教科書】


先日、ある愛知県内の地元企業から、「雨が降ると雨樋をつたって白い水が流れてくるのですが…」、というお電話をいただき、早速現場へと駆けつけました。

そこで私が見たものは!

ひどいチョーキングと、塗膜のひび割れが目立つ、ボロボロの屋根でした。

しかも、聞けば前回の塗り替えからまだ5〜6年しか経っていないとのこと。

では一体、ここで何が起こったのか。それを分析しながら、手抜き工事の実態をお伝えしたいと思います。

手抜き工事?!の疑い

お問い合わせをいただいたお客様は、名古屋市内の企業で、相談されたのはその物流倉庫の屋根でした。

白い汚水が伝ってくるお話も衝撃的でしたが、実際に現場を調査させていただくと、雨樋の雨水が流れ落ちる排水溝で白い粉が沈殿していました。

屋根に上って表面を触って見ると、塗膜が風化して、白い粉が手に付いてくる「チョーキング」や、まるで亀の甲羅のように連続した六角形が模様のように広がる「亀甲状クラック」と呼ばれるひび割れが、ほぼ全体に見られました。

愛知県の気候条件やこの倉庫の立地条件を考慮しても、たった5〜6年でここまで劣化は進まないはず。

そこで、お客様にいろいろ質問を投げかけました。

まず、当時の見積書や請求書、そして保証書などの有無を伺ったのですが、当時のご担当者が退職されていて、そうした資料は一切保存されていませんでした。

それでも、当時からいらっしゃる社員の方々のお話をまとめると、現場は名古屋でありながら、

  • 大阪の業者に施工を依頼したこと、
  • (塗料メーカーも把握できたのですが)遮熱断熱塗料による塗り替えであったこと
  • 2,000平米という相当な屋根面積の塗り替え費用が、破格の300万円くらいだったこと、

などが判明したのです。

費用の点だけでも考えてみますと、平均的な遮断熱塗装の価格は1平米3,000円位〜ですので、単純に見積もっても最低3,000円×2,000平米=600万円〜。ここに仮設足場の設置、高圧洗浄やケレン作業などの工程の料金も加算しなければなりません。もちろん当時の屋根の傷み具合にもよりますが、私の見立てでは約1,000万円前後の案件だったのでは、と思います。

しかしながら、お客様の記憶によれば支払ったのはその1/3にも満たない300万円程度、です。

思わず私の口をついたのは、「ありえない!」の一言でした。

そして、その価格と表面の劣化具合を現場で見た私が推測したのは「手抜き工事」です。

仮に弊社が受注した場合、人員は最低5人が必要で、約1ヶ月を要しますので、出張費や宿泊代などの経費も膨らむはずなのです。

愛知県内で下請け業者さんに委ねた、ということも考えられますが、そもそも支払い金額が300万円でしたので、受けた業者さんがいたとしたら、質を下げる、しかなかったのでは、と想像されます。

そしてお客様には本当に気の毒なお話なのですが…。

私はここで手抜き工事が行われた、と結論づけました。

なぜ5〜6年でチョーキング?

チョーキングの原因は塗料の品質にあります。塗料の品質が悪いと短い年数でチョーキングが起こります。

そこで当時の記憶をたどっていただいた従業員さんから、この現場で使われた遮熱断熱塗料の名前がわかり、調べてみましたが、やはり弊社では絶対に選ばない価格帯の塗料でした。

「こんなに早く、ダメになるなんて・・・」とならない為にも塗料の品質にはこだわるべきです。

弊社では特に塗料の選定に細心の注意と時間をかけてきました。

高品質とされる塗料でも、過去にお付き合いのないメーカーの塗料を検討するときは、これまでの工事事例の15年後の状態を目視して確認させていただきます。

そのため、後述もしますが、問題が発生した場合もすぐに相談できるように名古屋周辺に営業所のあるメーカーの塗料を使うようにしていますし、各メーカーの施工講習を必ず受講しています。

なぜ亀の甲状態になった?

至る所に見られた亀の甲状態の原因ですが、使われた塗料の特性から私なりに推測してみました。

まず、遮熱断熱塗料と屋根との密着性を高める、錆止め塗装(下塗り)を省いたのでないかと推測されます。

さらに。

遮熱断熱塗料を通常2回、上塗りしなければならないところを、1回でドボドボに塗って無理に厚みを出した、と考えられます。

遮熱断熱塗料のような機能性の高い塗料は、必ず一つ一つの工程を丁寧に行って、都度都度、乾燥を確認しながら進行しなければなりませんが、それを1回でやってしまったために、亀の甲クラックが起こったというわけです。

そして、そんな状態の屋根でしたから、当然、遮熱断熱機能が発揮されず、「夏も暑い。おかしい」と、従業員の皆様から声が上がっていたそうです。

弊社が行った修復方法について

弊社ではそんな状態の屋根に、今度こそ高い遮熱断熱効果をきちんと発揮できる塗り替えを行い、従業員の皆様に安心と、快適に仕事ができる環境づくりをお約束させていただきました。

使用する遮熱断熱塗料「キ・ル・コ」のメーカーの弊社担当者にも同行いただき、現地調査をして材料の選定をしました。

先述の通り、メーカーの営業所が名古屋にあるので、一緒に現場に立ち会っていただけることも弊社の強みとなっています。

そして2023年9月に屋根の塗り替えが完了し、お客様に非常に満足いただいております。

工事の工程としては、不要な塗膜を剥がすケレン処理と高圧洗浄ののち、屋根と遮熱断熱塗料「キ・ル・コ」の密着性を高めるための下塗りを行い、「キ・ル・コ」による上塗りを2回、施しました。

「キ・ル・コ」の耐用年数は15年と公表されていますが、実は18年持つところもあるほど、耐性に優れた高品質な塗料です。弊社も自信を持っておすすめし、きちんとマニュアルを守って丁寧に施工させていただきました。

まとめ 〜良い業者の選び方〜

最後に、まとめとして良い業者選びの方法をお伝えいたします。

  • まずは地元の業者が一番。経費も削減できますし、アフターフォローや何かあった時(あっては困りますが)、すぐに駆けつけてくれるでしょう。
  • 相見積もりをとって比較しましょう。安いからといって今回のように手抜き工事で品質を下げられてしまっては、とんでもない結果を招きます。時間が無駄になり、結局は高くつく羽目に。適正な業者こそ「相見積もりをとって」と、言ってくれます。
  • 自分でも調べて質問しましょう。残念ながら悪質な業者も多いのがこの業界です。十分な知識や技術を持つ、工場や倉庫専門の塗装業社に依頼しましょう。
  • 塗装工事業許可票(通称:金看板)を持つ業者を選びましょう。
  • 弊社の屋根や外壁塗装には保証をつけています。品質保証のある業者に依頼しましょう。

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