工場や倉庫の屋内で、最も傷むのが床。床の老朽化は目立つものです。そして、
など、今ある工場や、倉庫にこんなお困りごとがあれば、床の改修を考えるべきタイミングかも知れません。
しかし、工場や倉庫の床は、単純に塗料で塗り替えれば良いわけではありません。
フォークリフトなどの車両が走り回ったり、重量のある機械が置かれる、油や薬品、水や熱湯がかかるなども考えられ、強靭でなければなりません。そこで工場床、倉庫床には塗装、ではなく、塗床(ぬりゆか)という特別な施工で改修を行います。
けれども、塗床工事ができる業者は少ない上に、塗床材の選定、配合率、工法、そして職人の技術力など、専門的知識と経験が必要です。
コンクリートの下地処理が不十分でせっかく改修しても1年も経たないうちに塗床の塗膜が剥がれてきた、などの施工不良も少なくはないのです。
そこでこの記事では、ファクトリーペイントが塗床のメリットや工事の流れ、また塗床業者の選び方などを、わかりやすくまとめてご紹介します。
Contents
古く傷んだ床に塗床工事を行うことで得られるメリットを解説します。
塗床工事は基礎のコンクリートを保護し、床の耐久性、強度を大きく向上、職場の美観も保ちます。また整理整頓や作業の効率化にも役立ち、従業員の方々の働く意欲、意識も高めてくれます。
塗床工事を計画する際に一番難しいのが塗替えを実行するタイミングです。工場・倉庫が稼働中は機械設備や商品が場内にあるため難しい事が多く、「床は改修したいけれど、業務を休めない」という企業もあります。
どこかのタイミングでは塗床工事を行う必要があるかと思いますので、先を見通した計画を立て一番効率的なスケジュールで行う必要があります。計画立案において塗床工事の流れを把握しておきましょう。
<工法の一例>
※目的によって工法は異なる。
❶下地処理・洗浄
既設の床材を撤去したり、コンクリートの下地は塗床材が密着できるように専用の機械を使って削磨します。
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❷下地補修
削磨してもクラックが残る、凸凹がある場合はパテで補修します。
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❸プライマー塗布
密着材を塗布します。
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❹主材を塗布
中塗り、仕上げ塗りを行います。中塗り前に凸凹補修を行う場合も。
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❺養生および硬化
具体的な工期に関しては、施工箇所の広さ、劣化状況、材料、工法にて変わりますので現地調査をご依頼ください。このように工場・倉庫の塗床工事は業務負担を抑えた計画が必要になりますので専門業者との綿密な打ち合わせが不可欠です。そして失敗したからもう一度やり直す事が困難な工事になるので信頼できる業者を選ぶことが大切です。
塗床工事は工場、倉庫で働く人の労働環境に大きく影響します。適切な塗床材を選定し製品品質や作業効率の向上につなげる為の事前準備に関して解説します。
塗床工事は大きく分けると、コテで施工する厚膜型(0.8mm以上)と、ローラーや刷毛で施工する薄膜型(0.8mm未満)に分けられます。また塗床材(塗料)には様々な機能・効果を兼ね備えたものがあり、工場や倉庫の現場によって最適な材料が変わってきます。
厚みや材料選びにおいて大切なのは、どの様な条件で使われる床で、どのような機能が必要なのかという点です。
例えば見た目の良さを改善するのが目的なのであれば、0.1mmの厚みでも十分です。けれども、下地の凸凹やクラックが激しい場所、フォークリフトが走る、重量のある機械を設置する、などで強度や耐久性を求めるのなら、最低でも1〜2mm以上の厚膜型の塗床材での施工を行うべきだと思います。硅砂などの補強材の入った強靭な材料も開発されています。
また調理を行う食品工場などは油や水、塩分や砂糖などのコンクリートの腐食の原因となる物質を多く扱う場所なので2mm以上の厚膜型が理想で、熱水を使用するなら6mm以上の厚さが理想的です。最近の塗床材には低臭性の商品や、−20℃でも硬化する冬場の施工や冷凍庫床の改修に適した商品もあります。
塗床工事を成功させるためには実際の工場や倉庫の用途や使い勝手をきちんと理解している人が、前もって塗床材に求める性能を書き出しておくと塗床業者に相談しやすくより良い発注ができます。
外壁塗装をメインに行っている会社は比較的多くありますが、塗床工事は専門性が非常に高く、一般的な塗装会社は対応していません。ここを理解せず身近な塗装会社さんに発注すると、塗床工事のメリットがない施工になる、または余分な中間マージンが発生するなどの失敗に繋がります。
塗床工事を依頼する際に失敗せずスムーズに発注する為には
この3点に注意してみてください。
依頼する業者は、相談しやすい地元の業者であると対応も早いですし、より安心できると思います。