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冬の塗り替えは要注意?!失敗しない塗り替えの時期【工場・倉庫改修担当者の教科書】

毎年11月末頃から年明けまで、工場や倉庫の屋根や外壁の塗り替えについての問い合わせが急増します。

その理由は、3月決算の企業が多いから。

予算の計上・消化が進む年の瀬になって、「そういえば、工場の屋根、塗り替えた方がいいね」、ですとか、「倉庫の外壁がだいぶ汚かったよね」etc.…、そんなふうに思い出して「そうだ!パパッと塗り替えちゃえ!」と、お問い合わせをくださるのだと思います。

 

しかし、そうは問屋が卸しません。

塗り替えに使用する塗料は、気温が5℃を下回ると乾燥しないのです!

また雨はもちろん、雪、結露や霜などの湿気は、塗装・塗り替えの大敵で、塗料の密着不良を招き、浮きや早期剥離などの不具合の原因となります。

 

となると、「寒い冬は塗り替えを避けるべきでは?」。

そんな声が聞こえそうですが、塗料の特性と天候との関係をきちんと踏まえて一年中、塗り替えを可能にするのが経験豊かなプロの仕事!

塗り替えをご検討中のご担当者の方、ぜひ参考にしてください!

 

塗料と天気、気温や湿度の関係

 

屋根や外壁の塗装の塗り替えは外で行われるため、その日、その時の天候の条件によって乾燥速度が変動します。

 

塗料がその性能を発揮できる塗膜にするには、完全乾燥させることが非常に重要なのですが、やはり夏は乾燥が早く、日照時間が短く気温が低い冬や、湿度が高まる梅雨の時期は、どうしても乾燥時間が長くなってしまいます。

 

屋根や外壁に使用される一般的な塗料で塗り替えができる条件は、

  • 晴れ、もしくは、曇り
  • 気温5℃以上
  • 湿度85%未満

であること。

 

逆に塗り替えができないのは

  • 雨や雪が降っている
  • 気温5℃以下
  • 湿度85%以上

 

このような日や時間帯に無理に塗り替えを行ってしまうと、塗料は乾燥しません。

また、

  • 屋根や外壁が結露している
  • 屋根や外壁に霜が降りている

といった場合は、塗装面の水分が塗料に混入するので、成分が変わり、塗料本来の機能性が発揮できなくなります。

 

塗りムラができる、本来よりも白濁するなど、仕上がりの美しさにも大きく影響しますが、特に塗装する表面の湿気、水分による密着不良は、塗膜に浮きが起きたり、剥離の原因となります。

 

日照時間も短い冬や湿度の高い梅雨時期の塗り替えは、特に気温や湿度の影響を考慮し、乾燥時間が長くなることも踏まえて、春〜秋よりも余裕を持たせた工期日数を準備する必要があります。

 

きちんと塗り替えが完了した屋根や外壁は、次の塗り替えまで約10年は持つとされています。施工には費用もかかります。失敗しないためにも業者とよく相談して進行計画を立てましょう。

 

守るべき塗料の乾燥時間

 

屋根や外壁の塗り替えを成功させるには、まず

  • 晴れ、もしくは、曇り
  • 気温5℃以上
  • 湿度85%未満

の条件が整った日に施工して、

  • 塗料を塗装面にしっかりと密着させる
  • 完全に乾燥させる

ということが非常に重要であることがおわかりいただけたと思います。

 

使用される塗料の乾燥時間は性質や種類によっても異なってきますので、メーカーが定めた乾燥時間をきちんと守って、浮きや早期剥離を防がなければなりません。

塗料には

①指腹乾燥

指腹に塗料が付着しない

②半硬化乾燥

軽く擦っても塗料が付着しない(重ね塗りができる)

③硬化乾燥

指腹で強く塗装面を圧迫しても塗膜に指紋がつかない

④完全乾燥

塗膜の内部まで完全に乾燥している

という乾燥段階があります。

概ね5〜10℃では8時間以上、30℃以上で2時間以上を目安としていますが、優良な塗装業者は上記の乾燥テストを必ず実施します。

 

季節や天気などの条件に加えて、日向or日陰、風通し、などによっても乾燥時間は変わってきます。施工を開始する前に乾燥テストを行っているかどうか、確認すると安心できるでしょう。

 

そして残念ながら、塗料の乾燥時間を守らない業者も存在します。

最悪の場合、塗り直しが必要になることがありますので、どの季節や気候であろうとも、計画の段階から塗料がしっかり乾燥できる条件が整うのかどうか、業者とともに把握することが大事です。

 

まとめ

塗料を塗装面にしっかりと密着させて、完全に乾燥させるための条件についてお話ししてきましたが、要するに

  • 晴れ、もしくは、曇り
  • 気温5℃以上
  • 湿度85%未満
  • 屋根や外壁に結露や霜がない

という、以上の条件さえ満たせば、雨季でも真冬でも一年中、施工はできます。

 

また、塗り替えの工程・流れの中には雨や雪の日でも進行できる仕事や作業もあります。

当社では大雨や強風など悪天候でなければ、足場設置の現地調査〜設置、屋根や外壁の汚れを取り除く高圧洗浄、養生、足場の解体作業などを行い、工場や倉庫での操業に響かないよう、できる限り工期を短くする努力をしています。

また冬季の受注に限り、屋根のみの塗り替えは受注せず、屋根と外壁の両方での塗り替えをお客様へお願いしています。

 

その理由としては、塗装の経年劣化は屋根も外壁もほぼ同様に進むものですし、建物自体を保護する、遮断熱効果などの塗料の性能を考えると、やはり同時に行った方が高い効果が得られるからです。

 

そして、霜が降りていた屋根も一番気温が上がる正午前後には屋根の水分も乾きます。霜の降りた日は午前中や夕方は外壁の塗装作業を行って、日が高い間に屋根の塗り替えを行っています。

可能な限り季節や天候に振り回されずに、順調に施工を進め、遅延なく完了できる仕事運びには自信がありますので、ぜひご用命ください。

 

季節、天候を踏まえてプランニングいたしますが、ご担当者の方には施工を希望される半年位前にお問い合わせ頂けますと幸いです。

 

特に連休などの休業日を活用して塗り替えを検討している場合は早めにお問い合わせくださいね!

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