お知らせ

倉庫の入り口付近の明かり取りから雨水が床へポタポタ落ちて、お問い合わせに至りました。

不幸中の幸いで倉庫内の荷物が濡れてしまった、などの惨事に至らず良かったです。

屋根の上に登ってみると、全体の塗装も経年劣化でこんなに剥がれていました。

見てください、この美しさ！

元々ある屋根を耐久年数は海岸500m以遠で穴あきは25年、塗膜は15年とされる、丈夫でコストパフォーマンスに優れる「ガルバニウム鋼板」で覆う「カバー工法」で新たな屋根を造りました。

残念ながら採光できなくなりますが、鋼板の裏側には結露軽減、断熱性にも富むペフが貼り付けてあるため、冷暖房費も軽減できるので、従業員のみなさまの作業効率にも変化が現れると思います。

但し、ガルバニウム鋼板は、専門的な板金技術のある板金工しか施工できない建材ですので、腕の良い技術者がいると安心です。

自慢になりますが、弊社はもちろん板金技術にも自信があります！

工場や倉庫の典型的な屋根といえば、この灰色の波板スレートではないでしょうか。

拡大して近づくと、なんとご覧のように屋根に穴が開いていました。

これは築30年もの間、一度も塗り替えや修繕を行なっていない経年劣化が進んでいた屋根に、何か固いモノが飛んで来たが、落下した、と想定されます。

そしてこの穴から雨漏りは起こりました。

全体的な老朽化が進んでいるので、部分的な修復は不可能と判断し、屋根全体にガルバニウム鋼板などの金属屋根材を被せるカバー工法をご提案しました。

実はカバー工法は廃材をできるだけ出さないためにも有効です。

アスベスト含有のスレート屋根もカバーすることで処分費の負担を減らすことができます。

アスベスト（石綿）含有の建材については、大気汚染防止法に基づいた石綿含有建材有無の事前調査結果を都道府県等に報告することが義務付けられています。
弊社は建築物石綿含有建材調査者に認定されています。報告、施工もおまかせいただけます。
（※当サイトのアスベストの記事もご参考ください）

折半屋根の波のてっぺんはこのようにフックボルトで留められています。このボルトが経年劣化し錆び始めると、折板との間に少しずつ、じわじわと隙間が生まれてしまいます。それを放っておくと、隙間が次第に大きくなってそこから雨漏りが発生します。

工場や倉庫の屋根、外壁は、約10年に一度のペースで塗り替えるのが理想的ですが、その際にフックボルトも付け替えると良いでしょう。

さらに現在は写真のように、ボルトのサビ防止に耐熱、耐寒、そして美観にも優れたボルトキャップを取り付けています。

塗り替え塗料やこうした部品もどんどん進化しています。

屋根や外壁そのものを長持ちさせるためにも、遮断熱性、耐久性に優れた塗料での定期的な塗り替えと、ボルト交換などのメンテナンスを検討いただけると良いと思います。

スレート屋根と、垂直に立ち上がるダクトとを接合するのはコーキングです。このコーキングが劣化すると、ひび割れができたり、剥がれる、などが起こり、そこから雨水が建物内部へと浸入します。
この工場では1階天井から壁へと雨水が伝わって、従業員の方が気づかれたそうです。

屋根のみならず外壁など、建物の建材の接合部にはコーキングが使われているので、コーキングの劣化には注意しましょう。

また、雨漏りといえば屋根からポタポタ雨水が落ちるイメージですよね。

しかし、実際には天井にじんわりとシミができたり、天井から壁を伝う、ということもあります。

外壁の窓枠のコーキングが割れて、壁から雨漏りすることもあり、雨漏りは屋根のみならず、外壁からも起こります。

こちらもカバー工法で金属屋根材を張り、ダクトの接合部のコーキングを新たに打ち直しました。
コーキングの劣化には十分注意し、約10年に一回は打ち直すのが理想的です。

こちらも工場や倉庫の屋根に多く見られる折板屋根で、雨漏りが起きたのは屋根のてっぺん、棟の部分です。
屋根の頂点は棟包みと呼ばれる板金でカバーしますが、写真のケースはその下の止面戸と折板とを接合するコーキングがされていませんでした。また、棟の幅がそもそも短かったため、雨漏り対策が充分でなく、ゲリラ豪雨に遭って雨漏りが発覚しました。

通常は止面戸の手前にエプロンを設置して、雨漏りを最大限に防ぐのですが、この棟包みにはエプロンがありませんでした。

そこで今後10年を見据えて、雨漏り箇所の補修に加えてエプロンの設置をご提案し、取り付けていただきました。

その上に以前よりも幅の広い棟包みを付け直しました。

このように20〜30年前に建てられた工場や倉庫は、現在の気象状況を想定して建てられた建物、構造ではないことがあります。

近年急速化する温暖化で屋根や外壁は過酷な環境にさらされています。

建材の接合部に充填するコーキングの耐性は約10年とされますが、立地や建物の向きなど、さまざまな条件により耐性も変わります。定期的な点検を行い、状況に応じた補修を行うのが理想ですが、なかなか点検できない場所ですので、気づいた時にはかなり劣化が進んでしまっている、というのが現状です。

弊社ではドローンチェックを承っておりますのでご相談ください。